【あなたがスーツを辛く感じるのはナゼ??】ONLY PREMIO ルクアイーレ店

2024.05.15 | ルクアイーレ店

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ONLY PREMIO ルクアイーレ店ブログ担当の多田羅でございます。

 

新社会人の方も入社して一ヵ月半が過ぎましたが、慣れてこられたでしょうか?

着慣れないスーツを毎日着て仕事に行く慌ただしい一ヵ月だったと思いますが、早い方で二着目のスーツを考えられている方もおられると思います。

 

今回はスーツが着ていて辛いのは何故なのか?またどうすれば解決するのかを解説していければと思います。

 

スーツを着ていて辛い理由はどこにある?

 

まずはどこの箇所が辛く感じるのかを分かる必要があります。

 

1⃣:ジャケットウエスト

2⃣:ジャケット肩周り

3⃣:ジャケット背中

4⃣:ジャケット腕

5⃣:ジャケット胸周り

 

今回はジャケットに特化して解説しますので、上記5項目でみてみます。

 

1⃣ジャケットウエスト

 

最初にジャケットウエストですが、これは大体が小さい事が多いです。

前でボタンを閉める際に「こぶし一個分」というどの向きのこぶしなのか未だに分かっていない私ですが、基準としてフロントボタンを開けて着用した際に前の間隔が5cm程あると綺麗なサイジングとなります。

しかし基準としてなのでバストがかなり発達している、ウエストのみ大きい等の場合は参考にはならないので、その際は前のボタンを閉めて窮屈感を確認してください。

 

稀にウエストを絞れば細く見えると思っておられる方もいますが、スーツとは立体縫製の円柱型の服となる為、スーツ自身の形から乖離しすぎると寧ろ肉感が出てしまい細くは見えないので注意が必要です。

 

2⃣ジャケット肩回り

 

ジャケットの肩回りはスーツを選ぶ上で最も大事は部分の一つとなります。

既製品は肩で合わせるというのは有名な話ですが、世間的に認知される程だと思うと最重要な項目かもしれません。

 

まず肩で重要な部分は肩幅があります。

では肩幅が合っていないスーツと、合っているスーツで何が変わるのでしょうか?

 

まず合っていないスーツ(小さすぎる場合)に関しては単純に窮屈です。

肩の位置と腕の始まりの位置が一致していないので何をとっても辛い着心地になります。

 

次に肩幅が大きいスーツですが、こちらは大きければ着易いと思っておられる方が多いです。

カジュアルアイテムでオーバーサイズがトレンドですが、着易いというのが人気の理由の一つであります。

 

しかしスーツの場合肩が大きいと腕の可動域が寧ろ減ってしまうため、腕を動かした際の窮屈感がより感じる事となります。

腕の可動域が減るという意味が分かりにくいかと思いますが、ジャケットの袖付けは肩と腕の境目の周径にサイズが近いほど脇下や、背中のバスト脇の引っ掛かりが少なく着心地が向上します。

 

脇の部分をつまんで頂いて大きく余っているようでしたら水かきの様になってしまうため、腕を上げたりした際に脇下まで引っ張られてしまう現象が起きたりします。

 

既製品では袖の付け根の周径を変えることが出来ないので、選ぶ上で大切なことが肩幅が合っているという事になります。

 

また近年特に顕著にみられる身体のクセとして「巻き肩(前肩)」があります。

元々日本人は農耕民族なので巻き肩人種ですが、スマホやパソコンなどの電子機器が発達した事で前に対して重心になる事が多く、若年層を中心にさらに増加傾向です。

この場合ジャケットが巻き肩に対応した作りになっていると腕を動かした際の肩の当たりが軽減されるので楽になります。

 

着用時の巻き肩対応されたジャケットの見た目の判断としては、ジャケットを着用し横から見た際にジャケットの袖と自分の肩の動きが同じになっている事が理想です。

ハンガーにかけた際に腕が前に垂れる見方もありますが、ハンガーサイズが合っていないと見分けが付きにくいので実際着ていただくことをお勧めします。

 

 

 

また肩ではないですが、首へのアプローチもとても大切になります。

スーツは首の根元通称O点と呼ばれる部分に重心がかかるように着ることが出来ると重さを感じず着心地が格段に向上します。

 

専門的に言うと「のぼり」と言いますが、袖山からO点に向けて山なりを描くと首に沿った仕立ての良いスーツという見方もあります。

ハンガーに掛けた際に首元に隙間が出にくいものは、上衿の処理を丁寧にしているスーツの要因の一つです。

 

首に乗っている感覚が分からない方は、腕を真上に上げて下さい。

上げた際に首とスーツの襟が離れなければ首に沿ったスーツです。

逆に首から抜けてしまう状態だと首には沿っていないスーツとなります。

和服ではこれを「抜き衣紋」と呼び抜けているのが正装ですが、洋服では逆になるのは面白いポイントですね。

 

 

3⃣ジャケット背中

 

続いてジャケットの背中ですが、こちらは小さいサイズを着ている他に屈伸体(腰が曲がっている)であることや背筋の発達などがあります。

 

まず屈伸体の場合ですが、身体が前かがみの近い状態ですので背中が丸くなり必要な生地分量が多くなります。

逆に前身頃の分量は余ることになるのでウエスト周りに大きなゆとりが出ることも特徴です。

 

傾斜の強い屈伸体の場合は既製品での対応は難しくなりますが、多少の場合ですと元々背中の分量が広めに取られているガッチリ体型の方向けの様な形を選んでもらうと多少は改善します。

また背筋が発達している方は上記のようなモデルを選ぶ又は、筋トレをされていて全体的に大きい事が多いのでオーダーをしましょう。

 

4⃣ジャケット腕

 

腕に関しては肩と連動している部分もありますが、基本的にタイト目での着用の方がほとんどです。

稀に腕を曲げた時に肘が引っ掛かる感覚がある方もおられますが、原因として肘巾が足りていない事や、過度な袖詰めによる本来の肘位置と差が出ている、高身長細身で縦横のサイズが乖離しているなどがあります

 

腕巾を細める事は可能ですが、広げる事は既製品では基本的に難しい事が多いので腕がキツイ場合はベースサイズを上げる又はオーダーになります。

 

腕周りのサイズの基準としては基本的に腕のボディラインが出ないことを前提に、全体的に1.5~2.0cm程摘まんでも余裕があると理想です。

 

5⃣ジャケット胸周り

 

最後に胸周りですが、ボタンを閉めた際に窮屈という場合が多いかと思います。

 

既製品ではバストを重視する事はあまりありませんが、オーダーの場合はバストを基準に考えるほど大切な部分となります。

 

サイズの基準としては前のボタンを閉めた際にバストが浮かない事を前提とします。

 

通常体型の方はこちらの基準で凡そ問題はありませんが、筋トレ体型(鳩胸含む)又は反身体(体が反っている)の方に関してはバストが浮くことが多いです。

 

この場合サイズの調整としてはバストサイズの基準を上げる他、ウエストの絞りを緩やかにすることで改善することもあります。

バストとウエストの差を「DROP」として紳士服では記載しますがこの数字が大きいほどウエストの絞りが強くあります。

その他日本のJIS規格では「Y.YA.A.AB.BB.BE」等のアルファベットで決めています。

 

既製品では上記の対応以外の補正は難しいですが、イージーオーダー以上のオーダーではボタン位置の指定をはじめ「アゴグセ」と呼ぶラペルの裏側にダーツを入れ浮かないようにする補正や、筋肉質の方は反身体の方が多い傾向にあるので背中の余った分量を前身頃に持ってきて分量を確保する補正なども可能です。

 

個人的には補正を入れすぎると形が崩れる傾向が強いので、ボタン位置の調整をまずされることをお勧めします。

 

上衿と肩線が交わる箇所を「N点」といい、N点からまっすぐボタンの箇所まで直線で結ぶ距離を指定するのですが、体型により上下のバランスを取ったりスーツとしてのバランスがあるので余程こだわりがない限りプロにお任せするのが吉となります。

 

こちらで上記5項目を簡潔に記載いたしました。

文章では分かりにくい部分も多いと思いますので、ご不明点あればスタッフにご質問くださいませ。

 

どうせスーツ着るなら少しでも楽に着たい方がほとんどだと思いますので、是非ご参考下さいませ。

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