【2025AW 早割生地ブランド 徹底解説】ONLY福岡天神店
2025.07.18 | ONLY 福岡天神店いつもONLYショップブログをご覧いただき誠にありがとうございます。
福岡天神店の多田羅です。
大好評の早割も早くも2週間が経ち、ちらほら在庫が少なくなってきた売れ筋生地の傾向も分かってきました。
そこで今回は改めて生地ブランドの特徴などを記載します。
よくネット上でもブランド紹介されていますが、実際自分で作って着た物でないと本当の良し悪しは分からない思います。メリット、デメリットもしっかり記載するので是非ご参考下さい。
【Loro Piana】 おすすめ度:★★★★☆
最初にイタリアだけでなく世界的にも有名な「Loro Piana(ロロ・ピアーナ)」のご紹介です。
今回はONLYで使用している「365」シリーズについての説明になります。
生地そのものは流石ロロ・ピアーナといった雰囲気であり、やはり生地の仕上がりは同番手(Super130’s)の他の生地と比べても高いクオリティを発揮しています。
よく「Ermenegildo Zegna」と比べられますが、ロロ・ピアーナは瑞々しい動きのある光沢感や、ヌメり感のある光沢を出します。
反対にゼニアに関してはパキッとしたガラスや宝石類に近いような光沢を出します。
好みははっきり分かれますが、関東ではロロ・ピアーナ、関西ではゼニアが人気らしいです。
特にこちらの「365」シリーズは以前までロロ・ピアーナが展開していました「4 Seasons」が廃盤となり、入れ替わりで登場した通年生地となります。
ロロ・ピアーナの中では実用性に富んでおり、その他機能性で有名な「ZELANDER」に比べラグジュアリーな風合いです。
とはいっても細番手の生地ではあるので耐久力はそこまで高くはありません。
シーズンレスの生地だからとハードワークさせるとパンクするので、週に1~2度(中2日空ける)の着用にしておくのがベターです。
【JOHN FOSTER】 おすすめ度:★★★★★
続いてご紹介するのは英国の「John Foster」です。
ONLYの中では珍しい英国生地ですが、堅実でビジネスマンにはオススメの生地ブランドです。
日本での知名度は低いですが、創業は1819年と200年以上を誇る超老舗です。
またグレートエキシビジョン(ロンドンバンコク博覧会)にてウール、モヘア部門では一等を獲得しています。
イタリア生地に比べ華やかさには劣りますが、ビジネスでの使用場面では嫌味なく、しかしラグジュアリーな雰囲気があります。
英国は日本と気候が似ており、高い湿度や雨など水分に対するダメージに対して強く、気候が不安定な日本でも安心して着用可能です。
反対に光沢感は落着いており、パーティーシーンでは物足りなさを感じるかもしれません。
しかしシャツ、ネクタイのコーディネートで化けるポテンシャルの高さがありますので、スタイリングのし甲斐がある生地です。
【TRABALDO TOGNA】おすすめ度:★★★★★
TOGNAの特徴は何といってもストレッチ性の高さです。
多くのストレッチ生地はポリウレタン混紡によりストレッチを性を上げますが、TOGNAに関してはウール100%となっております。
更にはシワになり難いようにされていたりと、ビジネスで使うことを想定されているので万能です。
先程ご紹介した「JOHN FOSTER」に比べると華やかさがあり、イタリア生地らしい風合いがあります。
逆にこちらはパーティーシーンなどでも使いやすく、だれが見ても綺麗な生地と感じると思います。
しかしシワにはなり難いですが、生地の動きが強いので連日着用したり、着方が悪いとくたびれたような見た目になるので綺麗に着ることを意識する必要があります。
【DRAGO】 おすすめ度:★★★★☆
ONLYでご案内していますDRAGOはSwingシリーズというストレッチ性能が高い生地となります。
生地の風合いは活かしたままナチュラルなストレッチ加減ですので、ボディラインを拾い過ぎず、着心地も良く見栄えも良く仕上がります。
玄人好みの生地が多く、分かりやすく華やかであったりするわけではないのでTOGNAの陰に隠れがちですが、知る人ぞ知るブランドといった印象です。
因みに「007」シリーズの「SKY FALL」という作品がありますが、その際に着用しているスーツ生地がDRAGO社の「SKY FALL」です。スーツ自体は「TOM FORD」が提供しています。
少し玄人向けの生地が多いので★4ですが、いつもと雰囲気を変えたいなどのご要望にはお応えできる生地が多くございます。
【VITALE BARBERIS CANONICO】 おすすめ度:★★★★★
続いてご紹介するのは日本でももっとも有名な生地ブランドかもしれない「CANONICO」です。
既製品のスーツでも見る機会が多く、見たことのある生地なだけに過小評価されがちですが、CANONICOは一周回って素晴らしいと思えるようになってからが本番です。
大体のブランドは特徴があり、それこそTOGNAであればストレッチ、Loro Pianaであればラグジュアリーやリゾートといったものですが、CANONICOは的が絞り切れません。
ドレス要素の強い生地もあれば混紡生地、コーデュロイまで手掛けます。
イタリア生地ではありますが、イギリス生地らしさもある物もあり、飽きが来ないですね。
ONLYでも定番の「Super110’s」、「FLANNEL」、「Super Sonic」、「21μ」などのラインナップがありますので、同じブランドとは思えない一着が仕上がります。
【REDA】 おすすめ度:★★★★☆
REDAもCANONICOと双璧を成す日本で有名な生地ブランドです。
こちらも既製品でよく見かけますが、REDAの場合既製品とオーダー用で生地が変わります。
オーダー用には「Refinded fabric for su misura」と記載がされており、簡単に言うとオーダーの為に洗練された生地になります。
REDAも派手さこそなくコツコツといい仕事をするタイプの生地が多く、ブランドネームは高いが生地の特徴が少し弱めです。
しかし世間がSDGsやら言ってる前から環境保全やサスティナブル素材に力を入れたり前衛的なブランドです。
「ICE SENSE」や「Silky Effect」などの機能性重視の素材や、シルクに見せる生地感などの生地もあります。
落ち着いた堅実な生地をお求めの方にオススメです。
またコスパが非常に優れています。
【Marzotto】 おすすめ度:★★★☆☆
続いてご紹介するのは少しマイナーですが、イタリアでは超有名な「Marzotto」です。
イタリア内でも屈指のテキスタイルメーカーであり、傘下には「DELFINO」や「GUABELLO」などの著名なブランドもいます。
Marzottoはクリアカット生地(艶っぽい生地)ではなく、少しカジュアル寄りな生地の物が多く、スーツ生地でわざわざ選ぶ必要はないといった印象です。
しかしジャケットやスラックスなどを仕立てるのであれば豊富なカラーバリエーションや、デイリー使いに最適な生地の品質があるのでオススメです。
しっかりしたスーツではなく、少し遊び心のあるスーツを仕立てたいときに是非ご検討ください。
【Authentico】 おすすめ度:★★★★☆
最後のご紹介するのはONLYでもこの二年程で取り扱いが始まった「Authentico」になります。
元々は原毛の供給メーカーということもありウールそのものの品質はとても高いです。
現にオーストラリアのウールの3、4割を買い付けるLoro Pianaに供給しているブランドになります。
最大の特徴はコストパフォーマンスに優れた生地であり、原毛メーカーだからこその価格設定が可能です。
生地自体もデイリー使いしやすいものが多く、落ち着いたイタリア生地のような風合いです。
光沢もあり綺麗な生地なので、パーティーシーンなどにもオススメです。
難点といえば、少し打ち込み(目のつまり)が弱く、ヘタリやすいところになります。
長くなりましたが、簡単に今季の生地ブランドを紹介いたしました。
まだまだ書き切れていないこともありますので、ご不明点などあればご気軽にご相談下さいませ。
最後にONLY福岡天神店へのアクセス方法を以下に記載いたします。