5分でわかる!?スーツの最低知識 先輩、俺にスーツの基本を教えてください!5分でわかる!?スーツの最低知識 先輩、俺にスーツの基本を教えてください!

ぶっちゃけ知識ゼロでも、スーツは購入できる。ただ、基本的な知識を知っておけば、自分の理想や体形にフィットする一着を手に入れられる可能性が格段に高まる。今回はスーツを勉強中の新人スタッフがプロフェッサーの異名を取る先輩スタッフに直撃。オンリー流のスーツの基本のキを教えてもらう。

スーツの基本.01

FRONT

自分に体にぴったり合ったスーツは体を動かしやすいだけでなく、スタイルをより美しく見せてくれます。試着時はスタッフのアドバイスに頼るのもいいですが、着心地がいいかどうかを最終的に決めるのは自分自身。ジャストフィットがわかるツボを押さえておきましょう。

  1. 01

    たすきをかけたようなシワが出ていたら、サイズが合っていない証拠。また、腕を前に出したとき、窮屈さを感じる場合も同様です。

  2. 02

    胸のフィット感を確認するには、ジャケットとシャツの間をチェック。ここに握りこぶしひとつ分ほどの余裕があるのが理想的です。

  3. 03ウエスト

    ウエストのシェイプが絞られ過ぎていると、着用時にシワが発生してしまいます。インナーにシャツと薄手のニットを着ても、シワが発生しない程度のシェイプが望ましい。

  4. 04

    袖全体が腕のカーブに沿って、自然な曲線を描いている状態がフィットしている証です。

  5. 05ラペル

    衿のこと。ジャケットを着た時に、衿が浮き上がらずに身頃にピタッとついている状態が◎。

BACK
  1. 06背中のシワ

    ジャケットのサイズが合っていないと、アームホール(ジャケットの袖と身頃の付け根部分)の下から肩甲骨にかけて抱きジワと呼ばれるシワができます。かすかなものなら問題ないですが、目立つようなら、フィットしていない可能性が。

  2. 07バックウエスト

    ジャケットの背面の生地が背骨のカーブに沿うように、ゆるやかにカーブしている状態が美しい。

  3. 08ベント

    ベントとはジャケットの裾にあるスリット(切れ込み)のこと。ここが不自然に重なっていたり、開き過ぎていたりする場合は見た目がよくありません。

  4. 09ヒップ

    内股部分に不自然なシワが出ていないかをチェック。体形に合わない細すぎるパンツをはくと、ヒップの割れ目に生地が食い込み、この部分にシワができてしまいます。

スーツの別名は「背広」。
後ろ姿が魅せどころだよ!

スーツの基本.02

JACKET

「着心地やデザインの好みを説明したいのに、その部分の名前がわからない……」。「店員さんの言っていることがイマイチ理解できない……」といったことはないですか? 基本的な用語を知っておけば、スタッフとのコミュニケーションもいっそうスムーズに。

  • ラペル

    スーツの印象を大きく左右する重要な部分。ジャケットのカラー(上衿)に続く下衿部分のことを指し、形状や幅で雰囲気がガラッと変わります。

  • ゴージライン

    カラー(上衿)とラペル(下衿)の縫い合わせ線のこと。クラシックなスーツほどこの位置が高い。また、高めのゴージラインには視線を上に集めることで、背を高く見せる視覚効果も。

  • ダーツ

    前身頃の胸のあたりから腰ポケットの上にかけて、縦に入れられたつまみ縫いのこと。生地を立体化させる手法のひとつで、フィット感を高める効果が期待できます。

  • フラップポケット

    現在の主流である腰ポケットのかたち。フタ(フラップ)はもともと雨風をしのぐために考案されました。他に継ぎ布を当てたパッチポケットやフラップのない玉縁ポケットなどがあります。

  • 重ねボタン

    袖口のボタンは現在では装飾的な意味合いが強く、数は3つか4つが基本。ボタン同士が重なるようにつけられた重ねボタンは、イタリアンスーツにみられる仕様で、袖口に華やかな印象をもたらします。

  • 肩パッド

    型崩れを防ぐために肩に入れられたパッドのこと。厚みは着心地や見た目の印象にも大きく影響します。オンリーではイタリアンスーツに見られる薄手で軽い着心地の肩パッドが主流です。

  • 芯地

    型崩れ防止や、衿や胸にハリをもたせるために、表地と縫い合わせる布のこと。高級スーツには縫い付けて使うフラシ芯が多用されます。表からは見えませんが、着心地に大きく影響する大切なパーツです。

  • すべてのディテールに
    意味や役割がある。
    スーツってオモシロイ!

PANTS
  • プリーツ

    「タック」とも呼ばれる前部分のヒダのこと。立体感を生み出し、動きやすくするのが役割。ヒダが外向きのものはアウトプリーツと呼ばれ、シルエットが崩れにくいという特性があります。

  • クリース

    両脚の前面中央にアイロンで入れられた縦の折り目。パンツに立体感をもたらし、脚のラインをキレイに見せる効果があります。パンツの第一印象を決定する重要なディテールです。

  • 「カフス」とも呼ばれるパンツの裾部分。写真は裾の生地を表側に折り返したダブルと呼ばれる仕様。生地の重みによってパンツのシルエットが美しく見える効果もあります。

裾にかけてだんだん細くなる「テーパードシルエット」も
覚えておこう!

白田センパイの知っ得コラム

パンツの裾はシングルと
ダブルを使い分けましょう

  • SINGLE
  • DOUBLE

スーツ初心者が迷いがちなのが、裾をシングルとダブルのどちらにするべきか。好みで決めても構わないのですが、シングルはドレッシー寄りで、ダブルはカジュアル寄りのイメージになります。ただ、ダブルはタキシードなどのフォーマルウェアではNGとされています。

スーツ初心者でも安心な
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ONLY PREMIO TOKYO 有楽町店

ONLY PREMIO TOKYO 有楽町店

有楽町駅徒歩3分の立地に構える都内最大級のスーツショップ。正統派のベーシックスーツから時代を捉えたビジネスカジュアルウェアまでラインナップします。限定テーラーメイド生地など、ここにしかないアイテムも。広々とした店内でゆっくりとショッピングをお楽しみいただきつつ、理想的な一着をお求めいただけます。

詳しくはこちら 写真/上樂博之
構成・文/押条良太(押条事務所)
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