【疑問を解決!春夏物と秋冬用のスーツは何が違う??】ONLY PREMIO ルクアイーレ店

2024.04.09 | ルクアイーレ店

 

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ONLY PREMIO ルクアイーレ店ブログ担当の多田羅でございます。

 

最高気温が20度を超える日も出てきて春を感じつつありますね(花粉の訪れで春をいつも感じています)

私も紳士服販売を始めて7年目になりますが、毎年恒例の如くお客様より伺うのはスーツの季節毎の違いや、オールシーズンスーツといったワードです。

 

今回は季節ごとのスーツの違いや、オールシーズンスーツは存在するのかという点をご説明できればと思います。

 

【スーツの基本:素材はシーズン問わずウール】

 

ウールと聞くと秋冬のイメージをされる方が多くおられます。

セーターやコートなどがウールの為にそう思われているのだと思いますが、実はウールは通年使われる素材となります。

 

ここで同じ素材を用いてもシーズン問わず使う事ができるのは、製造工程・織り方によって変わるというのが重要になります。

 

二種類の製造工程

羊から毛を刈り取った状態の物からまず二種類の製造方法に分かれます。

 

  1. 紡毛
  2. 梳毛

 

この二つです。

 

簡単に説明すると①紡毛は羊毛の状態をそのまま糸にしています。

見た目の特徴としてはボリュームがあるウール素材は基本的に紡毛です。

代表例:コート・厚手のニット(ローゲージニット)等

このスーツのようにも毛羽立った生地は紡毛です。

 

次に②梳毛ですが、刈り取った羊毛を一度梳いてから糸にするので基本的にツルっとした肌触りの物が多いです。

代表例:スーツ・薄手のニット(ハイゲージニット)等

上記の説明で凡そ予想がつくかとは思いますが、秋冬のウールは紡毛、春夏は梳毛のウールが使われることが一般的です。(勿論定番としての解釈です)

 

生地にする際の織り方

 

続いて糸を生地にする工程ですが、こちらも大きく二種類の織り方に分かれます。

 

  1. 平織
  2. 綾織

 

まず①平織ですが、糸を縦横交互に織って生地にします。

単純な織り方なので、多くの生地の織り方でよく見る事ができます。

軽く、通気性が高いので春夏物のスーツやシャツはこちらがポピュラーです。

摩擦にも強いのでスーツとしては耐久力が高くなる一方、ストレッチ性は乏しい為着難いと感じられる方もいます。

日本語では平織りと呼びますが、海外製の生地やスーツなどでは「Tropical」や「Plain Weave」と記載されることもあります。

 

続いて②綾織ですが、経糸と緯糸を2本ずつ抜かして交互に織る織り方にはなりますが、文面ではすごく分かりにくいと思うので写真で見比べていただければと思います。

平織との見た目の差では生地の厚さと、斜めに入る織柄が特徴的です。

スーツをはじめとするシャツやネクタイ、コートなどにも使われる織り方です。

こちらは平織とは逆に生地間に遊びがあるので、若干のストレッチ性を感じるものもあります。

またしなやかで光沢感を帯びた生地になる物が多いので、艶っぽい生地がお好きな方にはお勧めです。

平織と同じように海外製の生地やスーツでは「Twill」などと記載されることが多いです。

 

上記二つの織り方が主となりますが、簡単に春夏物は「平織」、秋冬物が「綾織」という認識で粗方間違いではありません。

 

ではオールシーズンの生地は存在しないのか

 

本題に戻りますが、結論から申し上げますと日本の気候を見ると存在は難しいと言えます。

市民権を得すぎたオールシーズンという言葉ですが、夏は40度近い灼熱に冬は氷点下の日本の過酷な気候を網羅するのは難しいと言えます。

スーツが仕立てしか無かったころから大衆化され、大量生産の時代になりましたが、その際に某企業の売り出しの言葉とされたのが「オールシーズンスーツ」です。

 

基本的に「春秋物」=「オールシーズン」という認識で見る方が正解かなと思います。

 

またオーダースーツを作る際の生地選びの基準として「目付け」というものが存在します。

1M当たりの生地の重さを示しているのですが、凡そ250g~280g程が通年と呼ばれる生地に多く存在します。(もちろん例外もあります)

☝Weightと書いてあるのが目付です。

 

弊社では既製品のスーツにも記載しておりますので、是非ご覧下さいませ。

 

オールシーズンのスーツは無いとは上記で申しましたが、技術力の向上でそれに近い生地と言うのは実はあります。

米NASAの為に作られた宇宙服の素材「Outlast」と呼ばれる素材です。

特殊なカプセルを繊維の中に織り込み、熱の調整を行うのが当素材の特徴ですが、スーツとしての製品化もされていたりします。

 

因みに私自身購入した事もありますが、登場して間もない頃だったのもあって何とも反応に困った記憶があります。(6年ほど前です)

冬場に関しては割と機能を感じましたが、夏は熱よりも湿度が厳しいのでそこがネックかなと思います。

 

こういった素材も出てきておりますので、将来的にはオールシーズンスーツが出るかもしれませんが、現状では難しいと思っていただければと思います。

因みに弊社でも扱っている「Loro Piana 365」、「DORMEUIL Amadeus365」等の名前に分かりやすく365(一年中)と付いている物もありますが、真夏を除く3シーズンで考えていただければと思います。

 

私自身「DORMEUIL Amadeus365」は所持していますが、真夏は厳しいです。(真冬も土地や寒さへの耐性次第・・・?)

ただ最近はクールビズの影響で真夏はスーツを着ない方がほとんどだと思いますので、真夏を除く3シーズン用のスーツでお探しいただければと思います。

 

文章では分かりにくい部分も多々あるかと思いますのでご不明点はご気軽にご連絡くださいませ。

 

 

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