シワにならない!コートの正しいたたみ方のポイント

2018/08/29

  • スーツTips(豆知識)

 

寒い季節の外出に、コートは欠かせません。通勤時だけでなく、営業や打ち合わせで外出する際にはコートを着て出かける機会も増えてきます。日本では、コートなどの防寒着は玄関に入る前に脱ぐのがマナーとされています。では、脱いだコートはどうしたらよいのでしょうか。クロークがあれば預けることもできますが、ホテルやレストランなどでもない限り、クロークがある場所はなかなか見つかりません。適当にたたんで手に持っているという人もいるくらいです。実は、コートには正しいたたみ方があります。正しいたたみ方をしないとシワになってしまい、マナー違反になるケースもあります。社会人として身につけておきたい、コートの正しいたたみ方について解説します。

 

正しい脱ぎ方をすることも大切!

日本では、コートは訪問先に入る前に脱いで、正しくたたんで持つのがマナーです。手袋やマフラーなどの防寒具も、訪問先に入る前に脱ぐのがマナーなので、身につけている場合はコートといっしょに外しましょう。一般の住宅を訪れる場合であれば、コートは玄関の外で脱ぎます。会社を訪れる場合も、相手がいる場所に着く前には脱いでおかなければなりません。エントランスがあるビルであれば、エントランスで脱いでからエレベーターに乗りましょう。エレベーターのなかでコートを脱いでいる人も見かけますが、周囲の人にぶつかったりして迷惑になりますし、慌てて脱ぐと上手に脱げません。コートを正しくたたみたいのであれば、まずはコートを正しく脱ぐことも大切です。コートの正しい脱ぎ方を紹介します。コートを脱ぐ際は、まずコートのボタンを下から外していきます。つぎに、コートの襟元を両手で持ち、上に持ち上げるように開きます。脇を締めながら、両肩から背中の後ろのほうへとコートを滑らせるように落とします。落としたコートは、後ろに回した右手で受け取りましょう。

 

コートの正しいたたみ方は?

コートを正しく脱いだら、そのままの流れで正しくたたみましょう。コートは正しくたたまないと、シワになるだけでなく、マナー違反にもなってしまいます。まずは、コートの両肩部分に内側から両手を入れます。両肩部分を合わせるようにして、コートの内側が外側になるように折り返します。折り返すときは前身ごろと後身ごろをぴったりと合わせるようにしましょう。折り返したコートは上下半分にするように腕にかけて持ちます。訪問先では、コートを腕にかけたまま室内へ入ることになります。ハンガーラックなどにかけるように勧められた際は、指定された場所にかけておきましょう。それ以外の場合は、コートは椅子の背などにかけたりせず、三つ折り程度にして、かばんの上に置くようにします。椅子の背にかけると、床に落ちやすくなりますし、後ろを通る人の妨げにもなるので避けたほうが無難です。

 

内側に折り返すのはなぜ?

コートをたたむときは、内側が外になるように折り返すのがマナーとされていますが、これには主に2つの理由があります。1つ目は、外気の汚れを室内に持ち込まないようにするためです。コートには、雨や雪、ホコリ、花粉の時期には花粉なども付着します。水滴や花粉はコートを脱ぐ前に、ハンカチなどで軽く拭っておくことをおすすめします。ただし、拭いきれない場合もありますので、外側をなかに折っておくことで、相手先への気遣いにもなります。2つ目として、外側をなかにしておくことで、表地が汚れるのを防ぐことができます。脱いだコートは、ハンガーラックなどにかけられない場合はかばんの上や足元などに置くことになります。その際に靴で擦ってしまう、床の汚れがコートに付着してしまうおそれがありますが、外側をなかにしておけば表地に汚れがつかないで済むので安心です。

 

ベルト付きやフード付きはどうすればいい?

ビジネススーツの上に着るコートは、基本的に着脱しやすくかさばらないものを選ぶようにしましょう。形はステンカラーやチェスターコート、トレンチコートなどがおすすめです。ダウンコートやモッズコート、ダッフルコートなどはカジュアルすぎるので、スーツの上に着るコートとしてはおすすめできません。女性のコートにはフリルやリボン飾りの付いたコートなどもありますが、スーツの上に着る場合はなるべくシンプルなものがおすすめです。フードなども取り外しができるのであれば、取り外しておくことをおすすめします。やむを得ずフード付きのコートを着た場合は、フードを内側に入れるようにしてたたみましょう。
また、ベルト付きのコートは後ろで結んでおくと外した際に落としたりしてなくす心配がありません。脱ぐ際もそのまま脱いで普通のたたみ方が可能です。長さが足りないなど結んでおけない場合は、ベルトを外してポケットのなかに入れておきましょう。コートの色は黒や紺、グレーなど濃い色を選ぶと汚れが目立ちにくいのでおすすめです。丈は膝丈くらいまでにすると、たたみやすく持ちやすくなります。サイズはスーツの上に着て着脱することを考慮し、少しゆとりのあるサイズを選ぶようにしましょう。撥水加工が施してある素材のものを選ぶと雨や雪の日にも安心です。シワになりにくい素材を選ぶと、メンテナンスの手間が省けます。また、取り外しが可能なライナー付きのものを選ぶと、春先や秋口、真冬までと長い期間着ることができます。たたみ方に気をつけていても、毎日着ているとシワが目立ってくることがあります。あまりにもシワが目立つものを着ていると、だらしない印象になってしまいます。週末などにクリーニングに出すのもよいですが、頻繁にクリーニングに出すと生地が傷むので、小まめにブラッシングする、スチームをかけるなどのセルフメンテナンスを心がけるようにしましょう。

 

マナーを守ったたたみ方をマスターしよう!

 

冬でも、電車のなかはコートを着たままでは暑い場合があります。また、外出先でコートを脱ぐのが面倒だからと、真冬でもなるべくコートを着用せずに過ごす人もいます。しかし、寒い時期にコートを着ずに背中を丸めて震えている姿は見た目にもよくありませんし、体調を崩してしまうことにもなりかねません。夏にはクールビズが推奨され、今ではすっかり定着しました。季節に見合った服装をすることもマナーとして大切です。冬にはきちんとコートを着るようにしましょう。コートは正しいたたみ方をすることで、マナーをわきまえた人と思われます。シワや汚れを防ぐメリットもあります。コートを着用するうえで重要なマナーとなるため、コートの正しい脱ぎ方・たたみ方を理解してスマートな着こなしを心がけましょう。

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