結婚式でノーネクタイはあり?知っておきたいネクタイのマナー
2018/09/27
- スーツのシーン別マナー
結婚式に招待されたとき、マナーを把握しておくのは大切なことです。マナーについては、招待状の返信に始まり、当日の服装や祝儀に関することなど、おさえておくべきポイントは多くあります。服装については、男性の場合はスーツを着用するケースが多いでしょう。定番の黒に加えてグレーやネイビーのスーツは、結婚式で多く用いられる服装です。そして、ネクタイをどうするかも悩むところです。定番の白か、それとも別の色でも良いのか、またはノーネクタイでも可能なのか。ここでは、結婚式にノーネクタイで出席するのはマナー違反なのかを解説していきます。
ノーネクタイは基本的に不可
正式なマナーとしては、結婚式の場にノーネクタイは不可です。マナーに反する装いは、自分に降りかかるだけではなく、相手にとっても失礼にあたるものです。新郎新婦や両家の親族にとって迷惑にならないためにも、気を配る必要があります。しかし、親しい友人のみで行うパーティー形式のカジュアルな結婚式など、ドレスコードとしてカジュアルの指定がある場合に限ってノーネクタイでの出席も可能です。ノーネクタイでの参加を考える場合には、会場や参加者も含めて慎重に判断する必要があるでしょう。また、ノーネクタイが可能である場合でも、胸元を開けすぎるとだらしない印象を与えてしまいます。結婚式の出席者としての身だしなみには気を付けなければなりません。
ネクタイは白じゃなくてもいい
昔は、結婚式でのネクタイは白でなくてはいけないというのが一般的でした。しかし、時の流れとともに、無難な白やシルバーが主流ではあるものの、派手なものでなければ色物のネクタイでも着用可という風潮に変わってきました。そのなかでも、シルバーやシャンパンゴールドなど光沢系のものや、水色やピンクなどの淡いパステルカラーなど、明るめの色が人気です。ドットやストライプ・チェックなど定番の柄が入ったものでも大丈夫ですが、派手な柄や大ぶりな柄のものは控えたほうが無難です。着用するスーツやシャツに合わせて、ネクタイの色や柄に変化をつけるのも良いでしょう。色や柄についての許容範囲は広がりましたが、最低限のマナーは守らなければなりません。たとえば、黒色のネクタイは弔事で使用するものなので避けなければなりません。また、殺生をイメージさせるアニマル柄も避けるべきでしょう。
蝶ネクタイは夜のみ
蝶ネクタイは、夜の正礼装である燕尾服やタキシードと合わせて使用されるのが本来の姿です。そのほか、蝶ネクタイはダークスーツや礼服にも合わせることができます。シャツは、襟が三角に折れているウイングカラーに合わせる正式なものだけでなく、普通のレギュラーカラーに合わせて着用するのもおしゃれです。また、普通のネクタイと違って黒色の着用が可能です。燕尾服やタキシードに合わせる場合は、むしろ黒がフォーマルとされています。しかし、夜のフォーマルなアイテムである蝶ネクタイは、いくらおしゃれにまとめても、昼間の結婚式に使うことはできません。昼間に結婚式がある場合には、普通のネクタイを着用するのが良いでしょう。
二次会ならノーネクタイでもいい?
結婚式と違い、平服がドレスコードになっている二次会であれば、ノーネクタイでも構わないでしょう。ただし、平服とは略礼装のことであり、全くの普段着を指すものではありません。ノーネクタイであっても最低限のマナーは守り、襟付きのシャツにジャケットを合わせるなどで、カジュアルになりすぎないよう心がけることが肝心です。ノーネクタイの場合には、ネクタイがない分だけシャツが目立ちます。そこで、シャツのデザインとして襟が開きすぎないものを選ぶ必要があります。一番上のボタンを外したときに胸元がはだけるようなデザインのシャツは避けるべきです。そこで、襟が高いデザインのシャツがノーネクタイの際にはおすすめです。襟が高ければ、一番上のボタンを外しても胸元を気遣う心配が少なく、ノーネクタイをうまく決めることができます。また、アンダーシャツにも注意を払う必要があります。二次会の場合には、余興などでジャケットを脱ぐ可能性も考えておかなければいけません。その際にノーネクタイの襟や首元からアンダーシャツが見えてしまうと、だらしなく思われてしまいます。アンダーシャツは、首元が見えないようV字のものを選び、シャツが半袖の場合にはノースリーブが基本です。
二次会の席でも主役は新郎新婦であり、衣装の面でもその引き立て役である必要があります。特に色が明るすぎると、新郎新婦より目立ってしまう危険性もあります。あくまで引き立て役であることを考え、派手な色は控えるべきでしょう。カジュアルであってもジーンズの着用は避けるべきです。ノーネクタイの場合に合わせやすいジーンズもありますが、結婚式の二次会という場面においては、ジーンズは基本的に不可とされています。そして、いくらノーネクタイであっても、ジャケットは着用するべきです。結婚式の二次会においてカジュアルな服装といっても、原則はジャケット及びネクタイの着用が基本スタイルであり、ノーネクタイというのは、あくまでその基本スタイルから着崩したものです。ネクタイとともにジャケットまで外してしまうと、普段着と変わらなくなってしまいます。ノーネクタイのとき、ジャケットの胸にチーフを入れることで衣装が引き立ちます。パンツやジャケットに合ったものを入れると、さらにおしゃれな雰囲気を出せるのでおすすめです。
ネクタイを1本持参すると安心
ノーネクタイのスタイルが許される会場であっても、いざ行ってみるとノーネクタイでは浮いてしまうという危険性もあります。その反面、カジュアル過ぎて浮いてしまうことをおそれてノーネクタイでの出席をためらい、無難にまとめた結果、失敗するケースもまたあるでしょう。その場合の対策として、ネクタイを1本持参しておくと安心できます。場の雰囲気がノーネクタイでは浮いてしまうようなときには、ネクタイをして出席しましょう。また、ネクタイを1本持参することは、カジュアルな服装であってもネクタイをしたときに不自然にならない「カジュアルになり過ぎない服装」を心がけるきっかけにもなります。ネクタイを着用する可能性も考えながら服装を選ぶことによって、最低限のマナーも意識できるでしょう。