革靴の寿命はどれくらい?製法やお手入れでも変わるって本当?

2018/08/30

  • スーツTips(豆知識)

 

ビジネスシーンに欠かせない革靴ですが、毎日履いていると汚れたり、かかとがすり減ってたりしていきます。取引先との商談で、汚れている革靴を履いていると相手に与える印象を悪くしてしまう可能性があります。足元は意外と見られているので、ビジネスパーソンにとって革靴は仕事をする上で大切なアイテムです。しかし、革靴は決して安い買い物ではないだけに、なるべく長く持たせたいと考えているビジネスパーソンは多いのではないのでしょうか。ここでは革靴の寿命や、メンテナンス方法、できるだけ長く履くためのポイントについて紹介していきます。

 

革靴の寿命のサインは?

大切な革靴はお手入れしても少しずつ傷んできます。こまめなケアをすることで10年以上履くことも可能ですが、革靴の寿命のサインを確認しておきましょう。全部で5つ項目があるので、どれか1つでも当てはまれば修理もしくは買い替えを検討することをおすすめします。まず1つ目は、つま先や小指の付け根あたりの革が傷んできていることです。つま先や小指の付け根は歩いていると障害物に当たる部分なので、すり減ったり傷ついたりします。2つ目は、靴底がすり減ってきた場合です。地面との摩擦で少しずつ靴底がすり減ってくるので、定期的にチェックが必要です。3つ目は、メンテナンスをしても靴の匂いが取れなくなったときです。これは長期間履いていることも原因ですが、雨や湿気のある場所に革靴を保管しておくとカビや雨ジミが原因となっている場合があります。4つ目は、かかとの内側がやぶれていることです。かかとの内側は靴を脱いだり、履いたりする摩擦で傷みやすくなるので、かかとの内側部分が破れてしまったら修理や買い替えのサインです。5つ目は、女性用の革靴ですが、ヒールが折れてしまった場合です。これは見た目にも分かりやすいですが、かかと部分がマンホールに挟まってしまったり、長期間履いていることで折れやすくなってしまったりとヒールに負荷がかかったことで起こります。

 

革靴の寿命は製法で変わる?

靴は消耗品なのでお手入れをこまめにしていても履く回数が多ければその分、靴の寿命も短くなります。しかし、革靴の寿命はその靴の製法で大きく変わってきます。お気に入りの革靴を長持ちさせるためには、どのような製法で作られているのかも重要なのです。革靴の製法は大きく分けると3つ製法があります。長持ちする製法から紹介していきます。まず1つ目は、「グッドイヤーウェルテッド製法」と呼ばれる方法で長時間歩いても疲れにくいことが特徴です。アッパーとソールが直接つながっておらずソール交換が可能で、お手入れ次第では10年以上持つ場合もあるので長く履ける製法です。2つ目は、「マッケイ製法」と呼ばれる方法で、軽量かつ足を包み込むような感覚が特徴です。
この製法はローファーなどに多く採用されています。リーズナブルで細身のデザインもできますが、耐久性や防水性がほかの製法に比べると劣ります。ソールとアッパーを直接糸で縫い付けているので、ソール交換は難しいですがお手入れをすれば3〜6年くらい持たせることが可能です。3つ目は、「セメンテッド製法」と呼ばれる方法で、アッパー部分と底の部分を接着剤で貼り合わせ加圧密着させます。接着剤で貼り付けているので機械での大量生産が可能で、価格もリーズナブルです。しかし、靴底がすり減るとソール交換はできないので、買い替える必要があります。セメンテッド製法で作られた靴は、履く頻度にもよりますが1〜2年ほどで買い替えが必要になります。

 

革靴の寿命は毎日のメンテナンスで決まる

靴の製法で寿命が変わることを紹介しましたが、毎日のメンテナンスの方法も靴の寿命に少なからず影響します。寿命が比較的長いグッドイヤーウェルテッド製法で作られた革靴でもメンテナンスをおろそかにすると靴が早く傷んでしまいます。大切な革靴を長持ちさせるためには、正しいメンテナンス方法や靴を傷みにくくする履き方を意識することです。ここでは、正しいメンテナンス方法と履き方について紹介していきます。まずは、基本的な革靴のメンテナンス方法から見ていきます。準備する物は、ブラシ、シューズ専用クリーナー、靴磨き用の布、靴専用クリーム、撥水スプレー(無くても可)です。ブラシで靴全体の汚れを落とします。このとき、シワになっている部分に汚れが溜まりやすいのでしっかりブラッシングをしてください。次に、靴磨き用の布にクリーナーを付けて薄く伸ばしていきます。全体に塗り終わったら靴磨き用の布で拭き取っていき終わったら、今度はクリームを塗っていきます。クリーナーを塗ったときと同様に薄く全体に伸ばしてください。クリームを塗ることでひび割れを防ぎ、光沢を出します。さらに光沢を出したいという場合は、ナイロンストッキングで磨くとより一層光沢を出すことが可能です。最後は、撥水スプレーを全体に掛けることで汚れの付着を防ぎます。雨で濡れてしまったときのメンテナンス方法は、靴全体の汚れを拭いた後に新聞紙を中に入れます。靴を早く乾かすため、風通しの良い場所に半日ほど置いておきましょう。このとき日陰で乾かすことがポイントです。日陰で乾かす理由は、直射日光に革が当たると急激に乾燥し、ひび割れの原因になるからです。次に、靴が乾いたらブラッシングをしてから靴専用の汚れ落としで汚れを拭き取ります。革靴が雨に濡れると白いシミが出ていることがありますが、これは汗が滲み出たものでクリーナーで拭き取ることが可能です。シミを拭き取った後は、ラスタークリームと呼ばれる革靴に栄養と光沢を与えるクリームを塗っていき、撥水スプレーを全体かけたらメンテナンスが完了です。
履き方も少し気をつけるだけで、革靴の寿命をのばすことができます。革靴は靴べらを使用して履くことが大切です。靴べらを使用することで、かかと部分の内側が破けるのを防いだり糸がほつれたりするのを防ぐことができます。靴べらは携帯用のものが販売されているので、1つ持っておくと外出先でも重宝します。歩き方に気をつけることでも革靴が長持ちしやすくなります。歩き方によって、靴底がすり減る部分が変わるので長持ちさせるためには日頃から正しい姿勢で歩くことを意識しましょう。足裏全体でバランスよく地面をとらえる意識が重要です。また、お気に入りの革靴は毎日履きたくなりますが、毎日同じ靴を履き続けることで、靴への負担が大きくなり結果的に寿命を縮めてしまう原因になります。革靴は何足が用意しておき、ローテーションで履き替えることで長持ちさせることが可能です。

 

 

コツを押さえて丁寧に長く履こう

革靴を長持ちさせるためには、長持ちしやすい製法の靴を選ぶことがとても大切です。また、正しいメンテナンス方法を実践することで靴を長持ちさせることもできます。ほかにも何足か革靴を揃えてローテーションしながら履くことで革靴を休めることもできるます。履き方・歩き方にも注意して、丁寧に履き続け、お気に入りの革靴を長持ちさせましょう。

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