TPOに合わせて選ぶ!ビジネスシューズの種類について解説
2019/01/07
- スーツのシーン別マナー
ビジネスシューズはサラリーマンの第一印象を左右する重要なアイテムです。取引先の相手と会うときなどにビジネスシーンに適していないシューズを履いていくと、それだけでマナーを知らない人だと思われてしまう恐れがあります。シューズ選びに失敗して悪い印象を与えることで、うまくいくはずだった仕事も駄目にしてしまうリスクが生じるのです。適切なビジネスシューズを選ぶためには、その特徴や種類についての知識を身に付けておくことが大切です。今回は、革靴の種類などを踏まえたうえで、TPOに合わせたビジネスシューズの選び方について解説していきます。
シューズの種類を知る上で大切!内羽根式と外羽根式
革靴には内羽根式と外羽根式という2つの種類があります。靴ひもを通す穴がある部分のことを羽根といいますが、内羽根式とは甲の部分の下に羽根が潜り込んでいる様式のことです。羽根が甲の部分で固定されているために、靴ひもによる締め付けの調整がしづらいという特徴があります。しかし、不便さの反面、見た目がすっきりとしていて相手に上品な印象を与えることができるのが内羽根式の強みです。そのため、フォーマルシーンや失敗したくないビジネスの場などで使われることの多いタイプだといえるでしょう。外羽根式とは、羽根が外で開いていて自由に動かせるようになっている様式のことです。内羽根式に比べると靴ひもによる締め付けの調整が簡単に行えるので、多少サイズが合っていなくても調節して足にフィットさせることができます。よりカジュアルで動きやすいため、長時間履いていても疲れにくいという特徴があります。毎日の通勤や営業などで足を使って動き回ることの多いビジネスマンには適したタイプだといえるでしょう。最初の1足を内羽根式にするか外羽根式にするかで迷っているのであれば、まずは内羽根式のものを選んでおくのが無難でしょう。というのは、内羽根式であれば冠婚葬祭などにも対応できるためです。カジュアルなビジネスシーンであっても、シューズが上品すぎるからといって相手の気分を害することはありません。内羽根式のシューズではビジネスシーンで歩き回るときに不便だと感じたときは、2足目として外羽根式を用意するとよいでしょう。
どんなものがあるの?シューズの種類をおさらい
ここで、シューズの種類とそれぞれの特徴について、フォーマルだとされる順に紹介していきます。まず、ストレートチップはつま先の部分に横一文字のラインが入っているタイプのシューズです。革靴は履いているうちに表面の革にシワが寄ってしまうことが多いです。しかし、ストレートチップには横一文字の切り替えがあるので、つま先にシワが寄りにくいという特徴があります。そのため、他のタイプに比べて綺麗な形状を長く保つことができるのです。次に、プレーントゥはつま先に何の装飾も施されていないタイプです。デザインがシンプルな分、作りの良し悪しが見た目に表れやすいという特徴があります。モンクストラップはバックルで留めるストラップで締め付けを調整するタイプのシューズです。「モンク」には修道士という意味があり、モンクストラップの起源はかつてアルプス地方の修道士が履いていたサンダルにあるとされています。靴ひもで締めないタイプとしては唯一、ビジネスシューズとして履くことのできるシューズです。
ウイングチップはつま先部分の切り替えがW字型のラインに沿って縫いつけられているタイプです。穴飾りであるメダリオンやパーフォレーションが施されているデザインのものが多く、クラシカルな雰囲気を演出してくれるシューズでもあります。ただし、カジュアルな印象が強いのでリクルートなどのシーンには不向きでしょう。コインローファーと呼ばれることもあるペニーローファーは、靴ひもがなく着脱が容易なローファーの一種です。甲を覆うサドルストラップの切れ込みが特徴的で、かつてアメリカの学生がこの切れ込みに1セント硬貨を差し込んでいたことが名前の由来とされています。アイビールックを語るうえでは重要なアイテムですが、かなりカジュアルなのでビジネスシーンには向いていません。デッキシューズは靴底にラバーソールが使われているタイプで、ドライビングシューズとも呼ばれます。名前のとおり、もともとはボートなどの乗組員がデッキで滑らないようにという用途で作られたシューズです。表面の生地として光沢のないスエードなどが使われることもあり、かなりカジュアルな印象が強いシューズだといえるでしょう。
ビジネスシーンに適したシューズとは?
ビジネスシーンに適したシューズとして、まずはストレートチップが挙げられます。ストレートチップであれば、ビジネスシーンだけではなく冠婚葬祭やリクルートなどの場面にも履いていくことができます。そのため、最初に購入するシューズとしてはストレートチップのものを選ぶとよいでしょう。同様に、プレーントゥもフォーマルなタイプなので無難な選択だといえます。また、ジャケパンスタイルでの出社が認められているような比較的カジュアルな職場に勤めているのであれば、モンクストラップなどのタイプもおすすめです。
ビジネスシューズを選ぶ際に気をつけるべきことは?
ビジネスシューズを選ぶ際は、特に歩き回ることの多い人や長く履き続けたいという人は自分の足にフィットするものを選ぶことが重要です。まず、革靴はスニーカーと違ってつま先部分に1~2cm程度の余裕ができるように作られています。そのため、少しきついと感じるサイズのものを選ぶとよいでしょう。また、ヒールカップや横幅、足の甲のフィット感をすべて確かめておくことも大切です。さらに、革靴の履き心地は何種類もある底付けの製法によって左右されます。底付けの製法には、定番とされるグッドイヤーウェルテッド製法やマッケイ製法、デザインの自由度が高いセメンテッド製法などがあります。それぞれの履き心地を確かめたうえで、自分に合うと感じたものを選ぶようにしましょう。
TPOに合わせてコーディネート!スーツに合うシューズを選ぼう
革靴にはさまざまな種類がありますが、そのすべてがビジネスシーンに適しているわけではありません。また、ビジネスシューズを選ぶ際は自分の足にしっかりとフィットするものを選ぶということも大切です。そのうえで、シューズによってコーディネート全体の印象が変わるということを認識し、TPOに合わせたシューズ選びを実践していきましょう。