選び方しだいで着用シーンも変わる!シャツの襟の種類とは

2018/08/30

  • スーツTips(豆知識)

 

男性のフォーマルスタイルをコーディネートする際に欠かすことができないアイテムがワイシャツです。ビジネスの際に着用するワイシャツは、ビジネスマナーに合った色や柄のものを選ばなければいけないという意識が強くなってしまうので、ついワンパターンなスタイルになりがちです。しかし、ワイシャツの襟にはさまざまな形があり、どれを選ぶかで着こなしも着用できるシーンも変わってきます。ワイシャツのコーディネートを考えるなら、襟の種類を押さえておくことが大切です。そこで、この記事では、ワイシャツの襟の種類とそれぞれの着用シーンや着こなしのポイントについて詳しく解説します。

 

【襟の形その1】レギュラーカラー

ワイシャツの襟として最も一般的なタイプが「レギュラーカラー」です。メーカーなどによって多少の違いはあるものの、通常は襟羽の長さが65〜75mm、襟羽の開きが75〜90度、台襟幅が30〜38mmくらいのサイズをした襟型のことをいいます。ワイシャツの襟の形としてはもっともスタンダードなデザインです。複数ある襟のタイプのなかでも、レギュラーカラーは襟の大きさが比較的コンパクトなサイズであるため、首の短い人でも着こなしやすいタイプの1つとなっています。首の露出する面積を広くとることができることから、首を長く見せてバランスよく着用することができる点が特徴的です。また、ネクタイの結び方で相性が良いのはプレーンノットやセミウィンザーノットです。プレーンノットとはネクタイの基本の結び方で、完成した形がやや小さめのノット(結び目)となります。一方、セミウィンザーノットは結び目が正三角形に近い形で結ぶ方法です。レギュラーカラーはジャケットやネクタイとの相性が良く、ビジネスシーンやフォーマルな場では一般的となっていて、幅広いシーンで活用することができます。

 

【襟の形その2】ワイドカラー

レギュラーカラーとともに広く着用されているのが「ワイドカラー」です。1920~1940年代のファッションに大きな影響を与えたとされるイギリスのウィンザー公が愛用していたことから「ウィンザーカラー」とも呼ばれています。レギュラーカラーと同じく、ビジネスからフォーマルに向く襟のタイプとなっています。異なる点はその名のとおり、ワイドカラーはレギュラーカラーより襟羽の開きが広めで100~140度くらいということです。また、襟足の高さがやや高めなのが特徴となっています。着用した際に首の周りがスッキリとして見えるため、がっちり体形の人におすすめの襟型です。
また、ワイドカラーはタイをしたときにノットがよく見えます。このため、ネクタイの結び方はウィンザーノットがおすすめです。ウィンザーノットはノットを大きめの正三角形に近い形で作る結び方をいいます。さらに、この襟型には、襟羽が短めのものとして「セミワイド・カラー」というタイプのものもあります。セミワイド・カラーの衿羽の開きは90度前後で、通常のワイドカラーと比べると、角度が狭まったデザインです。

 

【襟の形その3】ホリゾンタルカラー

襟羽開きが180度前後ともっとも広い形をしているのが「ホリゾンタルカラー」です。襟羽の開きの広さが水平に近いことから、水平を意味する「ホリゾンタル」という言葉を由来として名付けられました。イタリアで人気のタイプで、日本でも注目されている襟型です。ホリゾンタルカラーは、太めのネクタイとの相性が良いことから、ワイシャツとの組み合わせ方にバリエーションを増やすことができます。また、ノーネクタイスタイルにも似合う襟型であるため、ビジネスシーンだけではなくカジュアルシーンでも着こなしやすくなっている点も魅力です。さらに、ネクタイを着用しないときでも、きれいな襟の形のままで着こなすことができるので、クールビズでの使用にも適したタイプとなっています。さまざまなシーンでオシャレを楽しむことができるタイプではありますが、やや個性の強い印象があるので、改まった場では避けた方が無難です。

 

【襟の形その4】スタンドカラー

クラシックな印象を与える「スタンドカラー」は折り返しの襟羽がなく、首に沿っているのが特徴の襟型です。「立ち襟」や「マオカラー」とも呼ばれています。もともとは中国清朝の高級官吏用の中国服の襟型として使用されていて、1960年代に広く流行したものです。学生服の詰襟と似ていますが、立ち襟の折り返り部がスタンドカラーとは異なっています。スタンドカラーはカジュアルなシーンでの着用で人気がある襟型となっていて、ノーネクタイスタイルにおすすめです。また、スタンドカラーのジャケットとの相性が良いというのもスタンドカラーシャツの特徴となっています。一方、ネクタイがつけられないことから、ネクタイの着用が必須となるようなビジネスシーンやフォーマルな場には使えません。

 

【襟の形その5】ボタンダウンカラー

襟羽の先にボタンが付いているタイプが、アメリカンスタイルの典型である「ボタンダウンカラー」です。付いているボタンで襟を前身ごろに留めることができるようになっています。襟のサイズは一般的にレギュラーカラーと同じです。もととなっているのはイギリスのポロというスポーツ選手が着用していたシャツで、そもそも、ネクタイの着用を前提としていないデザインとなっています。このため、ボタンダウンカラーはノーネクタイスタイルに適した襟型です。スポーツ選手着用のシャツが発祥というだけあって、スポーティーなイメージを持ち、カジュアルな印象を与えるデザインとなっています。このことからも、基本的にフォーマルな場での着用は不向きです。襟の立ちが良く、ネクタイがなくても見栄えがすることから、日本のビジネスシーンではノーネクタイOKのクールビズの期間に着用する襟型として人気があります。また、この襟型には、襟羽が通常より小さい「ショートボタンダウン」というタイプもあります。

 

シーンや体型に合わせて選ぼう

 

着こなしを楽しむときには、ついシャツの色や柄などに目が行きやすいものです。しかし、襟も注目すべきポイントとなります。着用するシーンや体型によっても適切な襟の形は変わってくるものです。このため、自分に似合うかどうか、TPOに合ったデザインはどうか、といったポイントもしっかりと注視することが重要となります。襟の種類とそれぞれのポイントを押さえ、襟の形を上手に選んで、毎日のフォーマル&カジュアルスタイルを楽しむようにしましょう。

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