型崩れやカビを防ぐには?革靴の適切なお手入れと保管方法

2019/03/08

  • スーツTips(豆知識)

 

フォーマルなスーツスタイルのみならず、カジュアルでも雰囲気をピシッと決めてくれる革靴はとても格好良く、すてきに見えますよね。また、長く使えば使うほど、味が出てきて色が変化してきたり履きやすくなってきたりという点も魅力的です。しかし、そんな革靴を長く使い続けるためには、きちんとしたお手入れが欠かせません。油断してお手入れしないままでいると、カビが生えてきたり型崩れしたりして、使い物にならなくなってしまうことがあるためです。今回はそのようなことを防ぐために、適切なお手入れと保管の仕方についてお伝えします。

 

革靴のカビや型崩れの原因は間違った保管方法

革靴にカビが生えたり型崩れが起こったりしてしまう主な原因は、間違った保管方法にあります。具体的には湿度、高温、汚れの3つが揃うとカビが繁殖しやすくなってしまいます。
高温多湿はわかりやすいかもしれませんが、汚れやホコリもカビにとっては栄養なので、カビの成長を促してしまう要素のひとつです。そのため、たとえば密閉された暗い靴箱の中に汚れた靴を放置したままにしていると、これらの条件が揃ってしまいカビの原因になります。
加えて、革靴は1日履いただけでもアウトソール(靴の底面)が反りやすく、人それぞれの歩き方や足の動かし方に合わせて癖がついてしまいやすいという特徴も。また、余裕が十分にない靴箱に押し込めるようにして入れられた靴にも、曲がったままで癖がつきやすくなります。このように、革靴についた癖が結果として型崩れにつながってしまうのです。

 

革靴にカビが生えるタイミングとカビの対処方法

雨が降り続き、しかも夏へ向け気温が上がってくることでジトジトとした気候が続く梅雨の期間。この梅雨は上記した高温・多湿という条件を満たす、カビにとって最も繁殖しやすい時期でもあります。
また、革靴が雨に打たれて濡れてしまうことも多くあるのではないでしょうか。そのまま適切に手入れせず長期間保管してしまうと靴箱などの空間に湿気がこもり、カビの温床になってしまいます。しかし、たとえカビが生えてしまったとしても、諦めなければ完全に取り除くことも可能です。
カビを発見した時にはじめにしなければならないこと、それはどのような種類のカビなのかを目視で判断することです。もし見つけたカビが白や緑だった場合、取り除くことができます。しかし赤や黒だった場合には靴の奥にまでカビが浸透していることが多いため、なかなか自分で取ることはできません。靴のクリーニング専門店や修理店など、プロに任せたほうが賢明と言えるでしょう。
革靴に付着したカビを取る際には、まず靴についた汚れから取るようにしてください。特に靴の裏には汚れがつきやすいので、重点的に掃除します。とは言っても、強くこすりすぎると革をいためてしまうので、軽くこするようにしましょう。
そして、カビを掃除するときには、市販されているエタノールを乾いた布に染み込ませてから軽く拭くと効果的です。重曹やカビ取り専用のクリーナー、革靴用のスプレー洗剤などを使ってカビを落とすこともできます。

 

革靴が型崩れを起こす原因と崩れたときの対処法

革靴が型崩れを起こしてしまう原因は、上記のようなお手入れや保管方法に加えて普段の革靴の扱い方や履く際のちょっとした癖にもあります。特に、靴のかかとは踏みやすい部分なので、傷んでしまうことが多いです。
革靴を履くときには、靴べらを使ってかかとの部分を傷めないように注意してください。また、歩くときの癖も革靴の反りとなって表れ、それが型崩れにつながります。
「革靴が反ってきたな」と感じたら、一度自分の歩き方や姿勢を見直して正しいフォームで歩くようにすれば型崩れしにくくなります。革靴を脱ぐ時にかかとを合わせて脱ぐのではなく、手を添えて脱ぐということも大きなポイントのひとつ。紐を解いてから無理のないように脱ぐとより靴に負担をかけることなく脱げます。
それでも革靴が型崩れしてしまったという場合には、シューキーパーを中に入れるとシワが伸び、ある程度型崩れが改善されます。しかし、もともとシューキーパーは型崩れを防ぐ用途を想定して製造されているので、靴が型崩れする前に使用することが理想的です。加えてシューキーパーを使うことにより、靴の中の空間に湿気が溜まるのを防ぐことも期待できます。

 

革靴を長く履き続けるためのお手入れと保管方法

大事な革靴を長くいい状態で履き続けるためには、普段からお手入れと保管方法に気をつけておくことが重要です。
まず、毎日の使い方から見直しましょう。ずっと同じ革靴を履いていると湿気が溜まり痛みの原因になってしまうため、1日や2日の間靴を休ませられるよう複数の革靴をローテーションさせると靴が長持ちします。そして、革専用のクリームを塗ることで保湿ができ、ひび割れを防ぐことが可能です。
また、雨などで濡れてしまった場合でも、柔らかい布で水分を拭き取り陰干ししておくことで劣化を防げます。革靴に使える防水スプレーも発売されているので、あらかじめ使用して水や汚れを弾くようにするのもいいでしょう。加えて、アウトソールが革の場合にはカビが生えやすいため、ラバーソールを使い補強するのも手です。
保管するときにも心がけておきたいポイントがいくつかあります。前述したようにシューキーパーを使って保管することと、靴箱やシュークローゼットには湿気予防のため乾燥剤を必ず入れておくこと、そして時々陰干しをして適度に風に当てることの3つです。

 

 

革靴はローテーションで履き適切に保管する

革靴のカビや型崩れを防止するためには、ローテーションで履いて靴を休ませることと、適切に保管することが大切です。スーツや私服の色合いなども含めたバランスを考え、トータルでのおしゃれを楽しむためにも何種類かの革靴を用意しておきましょう。

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