意外と知らない?ビジネススーツに合わせる靴の常識
2020/08/23
- スーツの着こなし・コーデ術
毎日の身だしなみはビジネスマンにとって最低限のマナーです。そのため、スーツやネクタイにこだわっているビジネスマンは少なくありません。
しかし、スーツの着こなしが決まっていても、靴がビジネスシーンにふさわしくなければビジネスマンとしての評価も下がってしまいます。
ビジネスマンの資質を確かめるために靴を注目している顧客もいるので、足元まで注意して身だしなみを整えましょう。オシャレな靴を選ぶだけではなく、ビジネスマンらしい靴を履くことが肝心です。ここでは、ビジネススーツに合わせる靴についての常識を解説します。
簡略化が進む現代!スーツに合わせる靴の常識を知らない人が増えている?
ファッションには「定番」や「マナー」があり、どんなに高価なアイテムを身につけていても場にマッチしていなければ失礼にあたる恐れがあります。とりわけ、礼儀作法が重要視されるビジネスマンは、スーツに合わせる靴も気をつかって用意するのがマナーのうちです。ところが、基本的なビジネスシューズの選び方さえ知らない人が若年層を中心に増えています。
現代はファッションの幅が広がってフォーマルな装いをする機会が減っているのが原因の一つです。ファッションの簡略化が進んでいるために、スーツスタイルの原則が見過ごされるようになってきているのです。また、カジュアルに着こなせるスーツも台頭しており、靴もラフな雰囲気で合わせたくなるビジネスマンは多いでしょう。
しかし、本来スーツには内羽根式で靴紐の付いている革靴がマストです。カジュアルに寄ったスーツスタイルでも革靴の必要性は変わりません。取り引き先に出向くときや就活などでは内羽式の紐革靴を選べば大きな問題はないでしょう。
派手な色はNG!スーツに合わせる靴の色
スーツに合わせる靴では色がとても重要です。汎用性が高い色として、万人におすすめできるのは「黒」です。フォーマルな場でも通用するので、冠婚葬祭にも流用できるメリットがあります。ただし、ビジネスシーンにおいてはブラウンも人気のある色です。黒よりもコーディネートのアクセントになりえるのがブラウンのメリットでしょう。
チャコールグレーやネイビーのスーツにブラウンの革靴を合わせるとオシャレな雰囲気になります。ただし、黒の革靴にはどんなスーツにも合わせられる便利さがあります。夏用スーツでも厚手のスーツでも、黒い革靴は違和感なくマッチします。黒とブラウン以外の靴はビジネスシーンにはそぐわないので避けるのが賢明です。
また、ブラウンもキャメルのような明るい色になるとカジュアル感が強くなるので、ダークブラウンを選ぶようにしましょう。それ以外の色の革靴、たとえば赤や紺などはビジネスシーンではNGです。
基本の靴以外でスーツにOKな革靴はある?
内羽根式紐革靴以外でもビジネスシーンで履ける革靴はいくつかあります。たとえば、外羽根式の革靴は多くのビジネスマンに愛されています。外羽式とは、甲の革部分が独立しているデザインのことであり、甲の幅が広いので営業職などの出歩くことが多いビジネスマンにおすすめです。履きやすさ、耐久力が外羽式の大きな魅力であり、長時間にわたって履いていてもあまり足に負担がかかりません。
着脱の簡単さもビジネスマンにはうれしいポイントです。モンクストラップの靴もビジネスシーンには違和感なく溶け込めるでしょう。「モンク」とは「僧」を意味する英語ですが、その名の通りもともとは修道僧が履いていた靴から発展したモデルです。モンクストラップは靴紐のかわりに装着されたベルトの一種であり、靴のフィット感を調整します。
靴紐よりも履き心地の幅を広げやすく、楽に履けるメリットがあります。また、モンクストラップのシックなデザインを好むビジネスマンも珍しくありません。
どこに行ってもOKな靴のデザインとは?
靴のデザインもまた、ビジネスマンが押さえておきたい要素です。シルエットが鋭角過ぎたり、逆に丸みを帯びすぎたりしているとビジネスシーンには不向きです。また、ビジネスマンは外回りだけでなく研修や接待などでさまざまな場所に足を運ぶ傾向があるので、さまざまなシーンに応用できるデザインを選びましょう。
フォーマルシーン、ビジネスシーンのいずれにもふさわしいのは、オーソドックスでクラシックなデザインのストレートチップです。どんなタイプのスーツにも合わせやすいので、毎日のコーディネートに悩む必要がありません。また、つま先に装飾のないプレーントゥもビジネスマンに適したデザインです。シンプルなフォルムでスーツの邪魔をしないため、落ち着いた印象を与えてくれます。
ウイングチップはつま先に翼のような装飾が施されているのが特徴の靴です。トラディショナルなデザインの中でも見た目がアクティブなので、オシャレを楽しみたいビジネスマンにはおすすめです。
非常識に思われるスーツにNGな靴の種類
顧客や同僚の前で失態を演じないためには、非常識な靴の種類も覚えておきましょう。たとえば、カジュアルな雰囲気のある職場ではスーツスタイルでスリッポンを履くビジネスマンもいます。しかし、スリッポンは正確にはワーキングシューズに属します。英語圏では特にビジネスシーンにおけるスリッポンには良い印象がありません。
革靴の一種であるローファーもまた、ビジネスシーンには向かない靴です。ローファーは学生が履く靴という価値観が強いため、スーツに合わせているとちぐはぐなビジュアルになります。そもそもローファーはスリッポンの一種なので、やはり英語圏のビジネスシーンでは失礼にあたります。どんなワークスタイルのオフィスでも、スリッポンとローファーは避けるのが無難でしょう。
また、スニーカーはアウトドアのイメージが強いのでビジネスシーンではNGの靴です。スーツスタイルはもちろん、私服が許された職場でもマナー違反にあたる場合が少なくありません。
スーツをスマートに着こなすなら靴も大事
「オシャレは足元から」という言葉があるほど、ファッションでは靴が重要視されます。そして、ビジネスシーンでも靴の存在感は変わりません。場にふさわしくない靴を履いてしまったためにスーツスタイルのバランスが崩れてしまうケースもありえるのです。スーツをスマートに着こなすなら、靴の選び方が大切です。
全身のコーディネートが整ったビジネスマンは顧客からも会社からも信用を得やすくなります。最低限のマナーを守りながら、オシャレな靴を履いてビジネスマンとしての能力をアピールしたいところです。
社会人なら靴選びの常識を押さえて毎日に活かしましょう。