お手入れして長持ち!スーツのお手入れに適したブラシ
2018/05/07
- スーツTips(豆知識)
スーツは、クリーニングに出せばお手入れ完了と思っている人は多いのではないでしょうか。自宅でなかなか洗えないからこそ、クリーニングに任せっきりになってしまいがちなのがスーツの特徴といえます。スーツは、毎日クリーニングに出すものではありません。しかし、日々継続して着用する人が多いスーツは、ぜひ毎日きれいな状態をキープしたいものです。そんなスーツのお手入れには、ブラシを使うときれいに仕上がります。ブラシを使って正しくお手入れをすれば、スーツは良い状態で長持ちさせることもできるのです。正しいブラシの使い方をマスターして、毎日スーツをきれいに着こなしていきましょう。
スーツにブラシをかけるメリットとは?
スーツにブラシをかけると、見た目がとてもきれいになります。これは、ブラシをかけることによって、スーツの繊維の流れを整えることができるからです。繊維の流れは、ちょっとした摩擦などですぐに乱れてしまうものです。日々の生活の中で長時間に渡り着用するスーツですから、繊維の流れは毎日乱れてしまうことが当たり前といえます。そんな繊維の流れを整えることで、近くから見てもきれいで着心地もよいスーツにしあげることができるのです。また、テカリや毛玉も防ぐことができます。テカリは、スーツの繊維がつぶされて表面がつるつるになることで起こります。このつるつるの表面に光が当たると、光が反射しやすくなっているのでテカリとなってしまうのです。毛玉は、繊維同士が絡まってしまうことで発生します。つまり、どちらも繊維を整えていれば、防ぐことができることなのです。
また、スーツにはさまざまな汚れが毎日付着してしまいます。目に見える大きな汚れではなかったとしても、軽い汚れやホコリはたくさんついてしまっているものです。しかし、これらの汚れは、クリーニングに出すほどのものではありません。そんな汚れこそ、ブラシで落とすとベストです。ブラシでこれらの汚れを落としておけば、大きな汚れに発展するリスクを下げることもできます。そして、クリーニングの回数を減らすことにもつながるのです。毎日スーツにブラシをかける作業は、手間がかかることかもしれません。ですが、この手間をかけることで、毎日快適できれいなスーツが着られる上に、クリーニング代も浮くというメリットが得られるのです。
スーツのお手入れに適したブラシの種類
スーツのお手入れは、どんなブラシを使っても良いという訳ではありません。スーツの繊維は繊細なものも多いので、ブラシもしっかりと選んでいくと良いのです。そこで、おすすめしたいのが馬ブラシです。馬の毛を使った馬ブラシは、きめが細かいことが特徴です。きめが細かいことで、細い繊維それぞれにもしっかりとブラシが行き届きます。そして、毛が柔らかいことも、馬ブラシのメリットとなります。柔らかいブラシならば、スーツの繊維を傷めることもありません。そのため、馬ブラシはスーツのお手入れにピッタリといえるのです。
豚ブラシの場合は、質の良い物を選んで使用するとベストです。豚の毛を使用している豚ブラシは、馬ブラシに比べると毛が硬いのでスーツのお手入れに向かない場合があります。どうしても豚ブラシを使用するという場合には、なるべく質が良く、きめ細かく柔らかいものを選びましょう。ただし、生地が柔らかいイタリア生地のスーツには、柔らかい馬ブラシを使っていきましょう。それに対して、豚ブラシは生地の固いイギリス生地に適しています。
ブラシをうまくかけるコツをマスターしよう
スーツにブラシをかけるときには、いくつかのコツが必要です。これらのコツをマスターすれば、スーツをよりきれいに保つことができます。まずは、「力を入れない」ということです。スーツの繊維はとても繊細なので、力を入れてブラシをかけてしまうとすぐに生地を傷めてしまいます。そこで、なるべく力を入れずに軽くかけていきましょう。次に、ブラシをかけるときは「上から下に向かってかける」ことも大きなポイントです。ブラシをかけることには、繊維を整えるという目的があります。そのため、繊維の向きに合わせてかけていかなければなりません。繊維の向きに逆らってブラシをかけてしまうと、余計繊維を乱してしまうことになるので注意しましょう。
最後に、「ブラシは毎日かける」ことも大切です。使用頻度の高いスーツは、こまめなお手入れが欠かせません。毎日繊維の乱れは発生してしまうので、これを放置するほど繊維乱れの修復が難しくなってしまいます。そこで、帰宅したら毎日ブラシをかけるという習慣をつけておきましょう。こうすれば、スーツの繊維は都度整えられるので、テカリや毛玉もできにくくなります。
スーツにブラシをかける手順
スーツにブラシをかけるときには、正しい手順で行っていきましょう。まずは、後ろ身頃や前身頃などの、面積の広い部分です。これらを、さっと軽く上から下へとブラッシングしていきましょう。面積が広い分、ブラシも思い切ってかけてしまいがちですが、ゆっくりとていねいにかけていきます。軽い力を心がけて、全面的にかけていくことがポイントです。これが終わったら、次はラペルや襟の裏側、ポケットなどの細かい部分です。細かい部分は、ていねいにゆっくりブラッシングしていくと安心です。このとき、繊維の方向に注意してブラッシングしていくことも大切なポイントとなります。セットアップスーツでスラックスやスカートがある場合は、同様に繊維にそってブラッシングします。特にスラックスやスカートの後ろ部分は、テカリが目立ってしまうケースが多くなっています。そのため、なるべく毎日こまめにお手入れをしていくと効果的です。こうして手順を踏み、スーツの部位によってかけ方も変えていくときれいに仕上がります。
毎日ブラシをかけてスーツを長持ちさせて
スーツは、クリーニングに出すだけではなく毎日ブラシをかけることが大切な衣類です。毎日ブラシをかけるのと、かけないのとでは、スーツの持ちにも大きな差が出てきます。ブラシをかけることで、スーツの繊維を毎日きれいな状態に保つことが可能となるのです。身なりは、相手に与える印象を大きく左右するものです。スーツがテカっていたり毛玉だらけだったりでは、仕事に対する信頼にも支障が出てきてしまうこともあるでしょう。だからこそ、スーツはしっかりとお手入れをしておくべきです。きれいでお手入れされているスーツは、自分のモチベーションアップにもなるので、仕事の効率アップにもつながるかもしれません。また、スーツのブラッシングを毎日継続することができれば、スーツはクリーニングの回数を減らせる上に長く着られるようになるのです。良いことづくしの、スーツのお手入れ。少し手間ではありますが、より快適な毎日のために、お手入れをしていきましょう。