正しいスーツの収納方法!着用時にビシッときるためには

2018/06/07

  • スーツTips(豆知識)

 

季節外れのスーツや冠婚葬祭用の礼服などはどのように保管していますか。案外多いのが、クリーニングに出してきれいになったスーツを、クリーニング店のビニールカバーが掛かったまま保管しているケースです。これは、実はやってはいけないNGの収納方法です。夏物や冬物など、その季節にしか出番のないスーツや、冠婚葬祭用の礼服などは、カビや虫食いが発生しないように正しい収納法で保管することが大切です。お気に入りのスーツはできるだけ長く大切に着たいものですね。そこで、どう保管すればスーツが長持ちするのか、スーツの正しい収納のしかたや注意点などについて紹介します。

 

長く着ない場合にするべきことは?

シーズンオフで今後しばらく着る機会のないスーツはクリーニングに出して汚れを落としておきましょう。特にスリーシーズン対応のスーツをシーズン中に1度もクリーニングに出していない場合、食べこぼしのシミ・汗・ホコリなどでかなり汚れているものです。目に見える汚れがないからと、そのまま収納してしまうとカビが発生したり、虫がついて生地に穴があいたりしてしまいます。スーツに穴があいた際は「かけはぎ」といって、専門的な特殊技能を身に着けた人にしか直せません。穴の大きさにもよりますが修理代は最低でも4000円以上かかるため、穴があかないように、タバコの焼け焦げなどを作らないように気をつけてください。逆に、ひんぱんにドライクリーニングに出すと洗剤の有機溶剤で生地を傷めてしまいますので、日ごろはブラッシングなどのケアをしてシーズンに1回出せば十分です。汚れをきれいに落とし、アイロンがビシッとかかった状態で保管すれば、次のシーズンですぐに気持ちよく着ることができます。ただし、気をつける点はクリーニング店のビニールカバーのままで保管せず、カバーを外さなければならないということです。クリーニング店では、汚れ防止や他の衣類のボタンなどとこすれないように仕上げにビニールカバーを掛けています。保管目的のカバーではなく通気性が悪いことから、多くのクリーニング店ではビニールカバーを外して収納することと注意書きがされています。そのため、自宅に持ち帰ったらビニールカバーを取り外し、風通しの良い場所で陰干しをして溜まった湿気を飛ばしてから収納するのが正解です。クローゼットにしまう際は、ホコリ・生地・ボタンのこすれ防止のために1着ずつカバーを掛けて保管しましょう。通気性の良い不織布のカバーなら、たくさん買い揃えてもリーズナブルでおすすめです。長さによってS・M・Lサイズなどがあるので、コートやジャケットで使い分けましょう。ハンガーはクリーニング店のハンガーをそのまま使うと細すぎて型くずれの原因になるため、厚みのあるスーツ用のハンガーに必ず掛けかえてください。

 

 

畳んでトランクに収納するには?

旅行や出張にスーツを持参したい場合は、ガーメントバッグでハンガーに吊るしたまま2つ折りにして運ぶ方法もあります。しかし、他にも荷物があるためトランクやスーツケースにスーツを畳んで持参したい人もいるでしょう。その際に、できるだけシワをつけずに運ぶための畳み方を紹介します。ポイントは、きつい折り目をつけないために、間にクッションになるものを挟むことと、汚れがつかないように裏返して畳むことです。上着は、半身だけ裏地が外側になるように身頃と袖をひっくり返します。引っ張り出して裏側になっている袖の中に、表側が見えている袖をそのまま中に入れ込みます。2本の袖が内側に表布が重なっていれば成功です。そのまま両肩をピタリと合わせ、襟を立てて左右のパーツ同士がずれずにピタリと重なるように整えます。脇の線に合わせ袖を前身頃に折り重ねます。肩に段差があれば、型崩れ防止のためにタオルや下着を丸めたものをクッション代わりに入れましょう。一番上の肩から裾に向かって大きく丸めていきますが、Tシャツやタオルなどを丸めたものを芯にして巻き込んでいくとシワがつきにくくなります。
または、スペースに応じて2つ折りや3つ折りにしても良いです。その際も、折り目の内側にクッションになるものを挟み込み、折りジワがつかないようにしてください。パンツは、前後の折り目を合わせて左右を重ねて細長く畳み、その上に下着やTシャツなどを何枚か使ってかぶせるように覆ってから、スペースに応じて3つ折りか4つ折りにします。間にクッションとなるものを挟むことによって、折り目がつきにくくなります。トランクに詰める際には、ほかの荷物をパッキングした上にそっと乗せるように置きましょう。トランクを立てたり横にしたりしたときにずれないように工夫してください。現地の宿泊先に到着したら、すぐに取り出してハンガーに吊るしシワの状態を確認してください。もし気になるシワがあれば、浴槽にお湯をためているときに浴室に掛けて湿気を与えるのが有効です。その後自然乾燥させればシワが目立たなくなります。また、市販のシワ取りスプレーは重宝します。シワになりやすい衣類があるときは、1本用意しておくと頼りになります。

 

スーツの収納場所は?

シーズンオフのスーツを収納するのは、タンスやクローゼットで問題ありません。ただし、間取りや置き場所によっては、湿気や温度変化などにも気をつける必要があります。理想は、半日陰で通気性が良く、高さが十分にあるタンスやクローゼットが最適です。作り付けの収納場所がない場合は、メタルラックやパイプハンガーに掛けて収納する人もいますが、直射日光が当たる場所にそのまま吊るしておくことは避けてください。日光が当たる側だけが日焼けして色が薄くなってしまいます。濃色のスーツでは目立ってしまい、修理することも不可能なため気をつけましょう。万一スーツが多くて自宅のクローゼットやタンスに収納しきれないという場合には、トランクルームを利用するのも一つの方法です。ただし、屋内型の空調設備の効いた環境で、温度や調湿の管理が行き届いたところに預けましょう。温度や湿度変化の激しい環境だと生地が傷みやすくなります。もしくは、クリーニング店などで季節の衣類の保管サービスがある場合もありますので、選択肢の一つに加えてみてください。

 

収納する時に注意したいこと

湿気がこもりやすい場所は、湿度の低い日に扉を開けて扇風機やサーキュレーターなどで空気を循環させます。また、必要に応じて除湿機や除湿剤を使うのも良いです。特に北側にあるクローゼットや納戸、小窓があるウォークインクローゼットなどでは、梅雨や冬季の窓の結露などにも注意が必要です。また、虫食いを防ぐために防虫剤も使いましょう。なるべくニオイがきつくないタイプのものがおすすめです。着用する際には風通しの良い日陰に干して十分にニオイを飛ばしてください。上着のボタンははめずに外して自然な状態でハンガーに掛けておきましょう。ボタンをはめることにより、思わぬところにシワがよる原因になります。生地に形の跡が残ったりサビが付いたりすることがあるため、襟章やバッジなども外してから保管します。

 

スーツの収納で失敗しない!正しい知識を活かそう

スーツは、着ない期間に虫食いや深いシワなどのトラブルがあると、いざ着ようと思っても着られず急いでスーツを買う羽目になってしまいます。そのような急場しのぎで間に合わせのスーツを選んでも、お気に入りのスーツに出会えるとは限りません。気に入ったスーツを良い状態で長く大切に着るためにも、収納を失敗しないように正しい知識を持って実行することが大切です。

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